· 

2017.06.04. 柴又100K 参戦記!

会場:柴又公園(レース当日朝)
会場:柴又公園(レース当日朝)

 

 第1回大会から出場しているこの大会も5回目になった。今年も3週後、6月25日に“サロマ湖100kmウルトラマラソン”を控える日程になったが、“柴又”は平坦なコースでダメージが少ないので“サロマ湖100km”の実戦演習を兼ねて出場した。

 

 会場の柴又公園には、最寄りの柴又駅まで都営浅草線の始発列車から京成金町線に乗り継いで駆けつけたが、荷物を預けたりトイレを済ませると即スタートに整列しなければならない慌ただしさ。アップもストレッチもほとんど無しで6時30分にスタートすると、最初から脚が重い感じがした。空には雲が広がっていたが、体調もどんよりと鈍い感じだった。前夜の寝つきが悪く、寝不足だったのも影響していたのかもしれなかった。

 スタート後は周囲の選手の流れに合わせて進んだせいもあり、予定よりもやや速めのペースになったが5kmを過ぎてからは徐々にペースを落とすように心がけた。予定では5kmを28分時ジャストぐらいで走り通したいと考えていたが、どうしてもペースが上がってしまう。

 江戸川のサイクリングロードを走るコースは風が強く、向かい風か左からの横風。ウルトラマラソンのペースでは大きな影響は無かったが、キャップが飛ばされそうになることが何度かあった。向かい風‥ワタクシは登り坂や向かい風になると、ついついペースを上げてしまう癖があるのだが‥今回もやはり予定よりも速めのペースで進んでいた。しかし、練習では50kmを4時間30分を切って走っていたので、耐えられないペースでもないだろうと思いながら5kmを27分台で走り続けた。

ランナーズアップデートより
ランナーズアップデートより

 30kmを過ぎてもダメージを感じなかったので、このペースで淡々と脚を回そうと考えた。しかし、風の音に集中力を奪われていたのか、平坦なコースにもかかわらずフォームに集中できず、身体を心の眼で観察しきれていない感じで、シックリと走れていなかった‥一時的に横風が弱まった時に左右のバランスを調整できなかったり、筋肉の使い方にも左右差を感じたりと‥

 風がかなり強く吹いている場所もあり、しばらくキャップを脱いで手に持って走ったりもして、そんな状態で50kmのレストステーションに到着した。

ランナーズアップデートより
ランナーズアップデートより

 レストステーションでは、ドロップバッグからワセリンを取り出し脇に塗り直し、用意しておいたカロリーメイト(ブロック)と経口補水液(500ml)を入れたレジ袋を手にして補給テーブルへ向かった。うどんと水分をユックリと補給してから、コースへ歩いて戻った。しばらくそのまま歩きながらレジ袋のカロリーメイトと経口補水液を補給した‥これは“サロマ湖100km”でやる予定の「作戦」の練習でもあった。

 さて、ここまで来ても脚のダメージは無さそうだったが、トレーニング量を考えると残り50kmを同じペースで走る自信は無かった。後半で潰れるよりはここで休んだ方が“サロマ湖”に向けてダメージを少なくできるだろうと思い、しばらくペースダウンして体力を温存した。

 ところが‥ペースダウンがフォームを崩したのか?それともダメージが溜まっていたのか?53km辺りで左腸脛靭帯がキリキリと痛み出してしまった‥やはりトレーニング不足が祟ったのだろう。100kmを走るだけの脚ができていなかったようだ。左の腸脛靭帯だけではなく、足底腱膜をはじめアーチを支える軟部組織にも痛みが出始めた。アーチの痛みはシューズとの相性も関係していたのかもしれないが、新調したシューズに違和感があった(レース後、いつも以上に靴擦れも‥)。

 こうなっては無理は禁物だ。“サロマ湖”の「練習」で故障しては本末転倒なので、歩きを交えて痛みが強まらないように少しづつ進むことにした。

 痛みが治まることを期待していてもいたが‥60km地点でも痛いまま。まだ40kmを残しているのにこの痛み。歩く時間が長くなった‥ここでこのレースでのサブ10は諦めた。

 「100kmは長い‥」

っと、改めて感じた。練習にしては長すぎる‥やはり、簡単には完走できない距離なのかもしれない。

ランナーズアップデートより
ランナーズアップデートより

 

 さて、この「実戦演習」、「練習」と位置付けて出場した“柴又100K”ではあったが、この大会を辛い思い出にしたくは無かった。「楽しもう!」っと、気持ちを切り替えて、歩きながら周囲の景色を眺めようと心がけた。

 このコースはとにかく空が広い。そして広々とした江戸川の河川敷では、葦が次々に打ち寄せる風の波で色を変えてウェーブを起こしていた。整備されたゴルフ場も美しかったし、堤防から見渡す田植えの済んだ田んぼが広がる風景はのどかだった。至る所でヒバリが風に負けじとフォバリングしていたし、風に立ち向かうツバメやモンシロチョウの姿もワタクシを励ましてくれているようだった。風の音にはヒバリの声と、時折遠くから響くキジの声もまじり、気持ちを安らかにしてくれた。非日常を全身で満喫し気持ちを清めていた。

 

 人間だって動物さ

 体は野生を思い出し

 心は自然を懐かしむ

 波しぶきと 風と 太陽

      (うん十年前の自作詩)

 

 ‥トライアスロンではないので「波しぶき」は無かったが、風と太陽を感じていた‥

 

 いつの間にかタイムを気にせずに、マラニックのように進むことを楽しんでいた。

 腸脛靭帯の痛みが出始めたら歩く‥大丈夫そうならばスローペースで走る‥を繰り返し、苦痛も最小限に抑えられていたと思う。とは言え、

 「100kmは長い‥」

っと、やはりそう感じていた‥

 

 復路では背中に陽を受けたが、やがて気温が上がってきた。が、へばるほどの暑さにはならなかった。しかし、それでもキャップのヒサシを後ろへ回して対応した。途中、後ろ向きで歩いたり、後ろ向きでスキップしたり、サイドステップしたり‥膝の痛みが出ない方法で前進したが‥せいぜい300m程だったか?続けるとそれなりに疲れた‥

 

 残りの距離をカウントダウンしていたが、30kmを切ると完走はできるだろうとメドはついた。それが20kmを切り、10kmを切り‥太陽は夕日と呼ぶにはまだ早い輝きだったので、「走れメロス」のシチュエーションにはならなかったが、いつも終盤にはメロスを思い出す。そして、応援して頂いた方と大会関係者の皆さんへの感謝‥

 地味な大会かもしれないが、熱心に応援してくださった方は少なくなかった。有難く思いながら、最後は少しだけペースを上げていた。

ランナーズアップデートより
ランナーズアップデートより

 11時間19分。

 「100kmは長かった」

 

 漠然と10時間は切れるだろうと思っていたが100kmにはアクシデントは付き物で、思うようにならないこともある。

 当初の「イーブンペースで走り切る」と言う目標は達成できなかったが、また一つ経験を重ねることができた。この100kmでかけた負担を“サロマ湖100kmウルトラマラソン”に向けて超回復させるように、これからの3週間を巧く過ごしたいと思う。そして“サロマ湖100kmウルトラマラソン”では9時間30分前後で走れるところまでチューンナップしたい。

 

 52歳になっての初レースは、

 「100kmは長い‥」

と、再認識するモノになったが、これは練習不足のためで、年齢のせいでは無いと“サロマ”で証明することにしよう。

 

~完~

 

繊維も! < > インソールで!

↓↓↓ click! ↓↓↓

にほんブログ村 その他スポーツブログ ジョギングへ
にほんブログ村